
「川遊びに行ったけれど、魚を捕まえるだけではもったいない!」
そんなときにおすすめしたいのが、川原の石ころ観察です。
岐阜県には長良川、飛騨川、木曽川など、たくさんの川があります。

特に下呂市周辺では、山から流れてきた石が川原に集まり、同じ川原の中でも色や形、模様の違う石を見つけることができます。
子どもと川遊びをするとき、
「この石は何だろう?」
「どうして丸いんだろう?」
「こっちは白いのに、こっちは黒い!」
と石を観察してみると、いつもの川遊びがちょっとした自然観察・地学の勉強に変わります。
岐阜県下呂市金山町には、蛍石で知られる笹洞鉱山もあります。いっぷく図書図鑑センターがある菅田集学校では実際に蛍石ハンティング(フローライト ミネラルハンティングツアー)を体験し、川や鉱物を身近に感じる自然活動を行っています。


今回は、そんな「川の石」に注目して、子どもと楽しめる石ころ観察の方法をご紹介します。
1.川遊びで「魚」だけではなく「石」に注目してみる
川遊びというと、
- 魚を捕まえる
- 水生昆虫を探す
- サワガニを探す
- 水に入って遊ぶ
というイメージが強いかもしれません。

実際、岐阜の川ではヨシノボリやカワムツ、ドジョウ、サワガニなど、さまざまな生き物を観察できます。

でも、川底や川原をよく見てみると、そこにはたくさんの「石」もあります。
よく見ると、
白い石
黒い石
赤っぽい石
透明感のある石
キラキラする石
しま模様の石
丸い石
角ばった石
など、実にさまざま。
子どもにとっては、これだけでも十分な「宝探し」です。

2.なぜ川の石は丸いの?
川原で見つかる石には、丸みを帯びたものがたくさんあります。
では、なぜでしょう?
その理由の一つが、川の水によって石が運ばれることです。
山などで生まれた岩石は、長い年月の中で風雨によって崩れます。
崩れた岩石は川へ入り、水の流れによって下流へ運ばれていきます。
その途中で石同士がぶつかったり、川底にこすれたりすることで、少しずつ角が取れていきます。
そのため、
角ばった石 → 少し丸い石 → 丸みを帯びた石
というように、長い時間をかけて形が変化していきます。
子どもに、
「この石は、もともとどこから来たんだろう?」
と問いかけてみるだけでも、山と川がつながっていることを感じられます。

3.同じ川原なのに、どうして石の種類が違うの?
川原にある石をよく観察すると、
「同じ場所なのに、なんでこんなに種類があるの?」
と思うことがあります。
これは、その川が山からさまざまな岩石を運んでくるからです。
川の上流にどんな地質があるのかによって、川原で見られる石の種類も変わります。
つまり川原の石を調べることは、
その地域の山や地面の歴史を知ること
にもつながります。
下呂市周辺の山や川で拾った石を眺めながら、
「この石はどこから来たんだろう?」
と考えてみるのも面白いですよ。

4.子どもが見つけやすい「石の特徴」を探してみよう
最初から石の名前を当てようとすると、難しく感じるかもしれません。
そこでおすすめなのが、まずは特徴を見つけることです。
例えば、
色を見る
「白い?」
「黒い?」
「茶色?」
「緑っぽい?」
「紫色?」
など。
模様を見る
しま模様がある?
斑点がある?
透明な部分がある?
キラキラしている?
表面を見る
ツルツル?
ザラザラ?
穴が開いている?
持ってみる
重い?
軽い?
同じ大きさの石と比べて違いはある?
このように観察していくと、石ころがただの石ではなくなってきます。

5.「キラキラする石」を見つけたらよく観察してみよう
川原で子どもが特に喜ぶのが、キラキラした石です。
太陽の光に当てると、
「なんか光ってる!」
という石が見つかることがあります。
ただし、
キラキラしている=貴重な鉱物
とは限りません。
石の中には、鉱物の結晶が含まれていて光を反射しているものもあります。
「これは何だろう?」
と思ったら、その場で名前を決めつけるのではなく、写真を撮って持ち帰り、図鑑などで調べてみましょう。
ここが、いっぷく図書図鑑センターらしい自然遊びの楽しみ方です。

6.川原の石を「図鑑で調べる」と遊びが勉強になる
石を拾ったら、そこで終わりではありません。
おすすめは、
「持って帰って図鑑で調べる」
こと。
例えば、
① 川原で気になる石を見つける
↓
② 写真を撮る
↓
③ 色や模様を観察する
↓
④ 図鑑で似た石を探す
↓
⑤ 名前を調べる
↓
⑥ どこから来た石なのか考える
という流れです。

これはまさに、自然の中でできる理科の学習です。
いっぷく図書図鑑センターでは、菅田川で生き物を探した後に図鑑で名前を調べる「自然×本×体験」の活動を行っています。
石の観察も同じです。
図鑑を持って外へ出ると、いつもの風景が教材になります。
7.「この石はどこから来た?」を考える
石ころ観察をもう一歩深く楽しむなら、
石の旅
を想像してみるのもおすすめです。
例えば川原にある石を一つ拾って、
「この石は山から来たのかな?」
「上流にはどんな岩があるんだろう?」
「どのくらいの時間をかけてここまで流れてきたのかな?」
と考えてみます。
すると、
山 → 沢 → 川 → 下流 → 川原
という自然のつながりが見えてきます。
川は単なる「水が流れている場所」ではありません。
山の岩石を削り、土砂や石を運び、下流へ届ける場所でもあります。
川原の石を観察することで、山と川のつながりを実感できます。

8.下呂の川遊びは「自然の図鑑」が広がっている
下呂市というと、まず下呂温泉を思い浮かべる方が多いと思います。
でも、下呂の魅力は温泉だけではありません。
山があり、川があり、そこにはさまざまな生き物や植物、岩石があります。
いっぷく図書図鑑センターの活動でも、菅田川でオオサンショウウオや魚などの生き物を観察しています。

そして少し視点を変えれば、
「生き物」だけではなく「石」も観察対象になります。
魚を探していた子どもが、
「この石、変わった形!」
と石に興味を持つ。
そこから、
「この石は何?」
「どこから来た?」
「どうして丸い?」
と疑問が広がる。
自然遊びの面白さは、こういうところにあるのかもしれません。
9.蛍石のある下呂だからこそ「鉱物」に興味を持ってみる

下呂市金山町には、かつて蛍石を採掘していた笹洞鉱山があります。
現在は一般向けの蛍石ハンティング体験も行われており、実際に山や小川で蛍石を探すことができます。

蛍石は「フローライト」とも呼ばれる鉱物。
紫外線を当てると発光する性質があり、実際の体験ではブラックライトを使って蛍石を探すこともできます。
私たちも実際に笹洞鉱山で蛍石を探してみました。

山の斜面だけではなく、小川の水底にも蛍石が見つかり、子どもたちは宝探しのように夢中になりました。
こうした体験をすると、
「石って面白い!」
という気持ちが自然に生まれてきます。

10.川遊び+石探しなら「自然観察ビンゴ」にしてみよう
子どもと川へ行くなら、ただ、
「石を探してみよう」
だけではなく、ゲームにするのもおすすめです。

例えば、
川原の石ころ探しビンゴ
□ 白い石
□ 黒い石
□ 丸い石
□ 三角っぽい石
□ キラキラする石
□ しま模様の石
□ 穴がある石
□ 透明感のある石
□ 一番大きな石
□ 一番お気に入りの石
など。
全部見つける必要はありません。
「この石はどれに当てはまる?」
と親子で話しながら探すだけでも、自然観察が楽しくなります。
11.石を拾うときは「持ち帰っていい場所か」を確認
川原で石を見つけると、つい持って帰りたくなります。
ただし、川原ならどこでも自由に石を持ち帰ってよいとは限りません。
河川や公園、私有地、管理された施設などでは、それぞれルールが異なる場合があります。
また、自然公園や保護区域などでは採取が禁止・制限されている場合があります。
そのため、
「面白い石を見つけた=必ず持ち帰れる」ではない
ことを覚えておきましょう。
まずは写真を撮るだけでも十分楽しめます。
12.川遊びでは「石探し」に夢中になりすぎないことも大切
石探しは夢中になります。
特に子どもは、
「もっと向こうにすごい石がある!」
となると、水の深い場所へ行ってしまうことがあります。
川遊びでは、
- 流れが急な場所に近づかない
- 深い場所に入らない
- 増水しているときは川に入らない
- 雨の後は川遊びをしない
- 子どもだけで川に入らない
- 滑りにくい靴を履く
など、安全を最優先にしましょう。
川は穏やかに見えても、上流の雨などによって急に水位が変わることがあります。
「石探しは安全な場所から」
これが一番大切です。

13.最後は「自分だけの石図鑑」を作ってみよう
石ころ観察をもっと楽しみたい子どもには、
自分だけの石図鑑
を作るのもおすすめです。
ノートに、
石ころ観察カード
見つけた場所
岐阜県下呂市○○
見つけた日
2026年○月○日
色
白・黒・茶色など
模様
しま模様・斑点など
手触り
ツルツル・ザラザラ
大きさ
○cm
気になったこと
「キラキラしている」
図鑑で調べた名前
○○岩?
と記録します。
名前が分からなくても大丈夫。
むしろ、
「名前が分からない」
というところから調べることが、自然観察のスタートになります。
まとめ|岐阜の川遊びは「石ころ」に注目するともっと面白い
岐阜県の川には、魚や水生昆虫、カニなどたくさんの生き物がいます。
でも、川底や川原をよく見てみると、そこにはもう一つの自然の世界があります。
それが、
石の世界。
白い石。
黒い石。
丸い石。
キラキラする石。
不思議な模様の石。
一つひとつを観察していくと、
「これは何?」
「どこから来た?」
「どうしてこんな形?」
という疑問が生まれます。
そして、その疑問を図鑑で調べてみる。
これだけで、ただの川遊びが、
「自然を観察する時間」
に変わります。
下呂市には、菅田川のように生き物を観察できる川があり、さらに金山町には蛍石で知られる笹洞鉱山もあります。
魚を探す日もいい。
オオサンショウウオを探す日もいい。
蛍石を探す日もいい。
そして、
お気に入りの石ころを探す日もいい。
図鑑を一冊バッグに入れて川へ出かければ、子どもにとって身近な川が「大きな自然博物館」になります。
いっぷく図書図鑑センターでは、これからも本と自然をつなぐ「遊んで学べる」体験を発信していきます。
岐阜の川遊びで楽しめる「石ころ観察」。下呂市の自然を舞台に、川原の石の色・形・模様を観察し、図鑑で調べる自然体験を紹介。蛍石や鉱物に興味がある子ども、自由研究にもおすすめです。